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2025/01/20

i-TOOLナノブースター1μm以下のナノバブルがクーラントの劣化を大幅抑制

 

 

高知県南国市に本社を構える株式会社ミロクは、1893年に創始者である弥勒蔵次が猟銃の生産を始め、1946年に前身となる株式会社ミロク工作所を設立。その後、2003年には商号変更や分社化を経て現在の持ち株会社である株式会社ミロクが誕生し、同時に新設分割した株式会社ミロク製作所(以下ミロク製作所)が誕生し、営業のすべてを継承した。

また、2019年にはグループ会社である株式会社ミロクリエが設立。IoT/AI(機械学習)技術を活用した 業務改善サービスの提供を通じて、ものづくりの現場において本当に役に立つシステムづくりを行っている。

 

世界から高い信頼を勝ち得たミロクの銃

ミロク製作所は生産する銃を米国を通じて世界中で販売している。銃は一丁一丁手作業で作っており、「ミロクの銃は10万発撃ってもガタひとつこない」と言われるほど高い耐久性を持ち、世界中から信頼を得ている。更に、銃づくりの技術は工作機械や自動車用木製ハンドルにも応用展開されている。グループ会社の株式会社ミロクテクノウッドでは、木製で作る銃床の技術を応用して、自動車のハンドルや木製レバーを製作している。また、ミロク機械株式会社では、ガンドリルマシンやラッピングマシンなどの工作機械の製造・販売も行っている。

 

 

さまざまな工程を経て誕生する銃

銃づくりには、妥協なきこだわりが随所に詰め込まれている。銃づくりの工程には、金属加工をはじめ彫刻、木工、組立、調整など、さまざまなものづくりの技術が融合している。銃身とレシーバーの合わせ面は100分の1ミリの隙間も許されず、同社が誇る世界最高レベルの耐久性を可能にしたのも、ものづくりのプロたちが持つ高いスキルからなる、ぴったりと部材同士をはめ合わせる「ゼロ嵌合」へのこだわりが実現したものである。

 

クーラント管理と自動化の取り組み

ミロク製作所の製造現場では、クーラントの劣化問題にも取り組んでいる。以前よりi-TOOL製品の「IDE-CK1(クーラント自動希釈装置)」を導入し、クーラントの希釈作業を効率化していたが、夜間無人運転時に5軸機の多面パレットに付着したクーラントがタワー内で腐敗し、バクテリアが発生。機内全体に影響を及ぼした。そこでスポットライトが当たったのが、今回話題となった「i-TOOL ナノブースター」。クーラントの腐敗の防止には最適だ、と力強く薦めるIZUSHIの営業担当の熱意に打たれ、試しに多面パレット搭載5軸機に採用してみたが、当初は製品の効果については半信半疑だったという。

 

―――導入したものの、機械稼働率が低くクーラントの滞留が目立っていたため、またクーラント腐敗が起きたかな、と諦めていた。―――

 

ナノブースター導入から約1年後、使用油種メーカーのブラザー・スイスルーブ・ジャパン株式会社社によるモニタリングが実施され、衝撃の事実が判明した。1年間使用したクーラント液(Vascoバスコ601)がほぼ劣化していなかったのである。結果を目の当たりにした一同、予想以上の効果に驚いたという。

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この成功を踏まえ、クーラント腐敗が発生している他設備にも追加設置を行った。また、今後導入する設備にもi-toolナノブースターを標準搭載することも検討している。

「未だに眉唾ですが、事実効果はあります。なかなか、導入に踏み切れないユーザー様もいるとは思いますが(実際、弊社もしばらく棚に入れて保管していました。)、少しでも不安解消の材料になれればと考えています。」とミロク製作所は語った。

 

クーラント液の腐敗プロセス

そもそもクーラント液はなぜ腐敗するのか。

クーラント液の腐敗の原因となる嫌気性バクテリアは、特定の条件が揃うと優位に繁殖し、クーラント液の腐敗を引き起こす原因となる。嫌気性バクテリアは、下記要因によって増殖すると考えられる。

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  1. クーラント液中の酸素不足:

    クーラント液がタンクの底部や配管内など、酸素供給が少ない場所に滞留することで、嫌気性バクテリアが活動しやすい環境が生まれる。特に、稼働率が低い機械では液の循環が十分に行われず、酸素不足が発生しやすくなる。

  2. 有機物の蓄積:

    作業中に、切削油、金属粉、埃、作業員の手や衣服からの油脂などがクーラント液に混入すると、これらが嫌気性バクテリアの餌となり繁殖を促す。

  3. 温度とpHの変化:

    クーラント液の温度が一定範囲内で上昇し、pHが低下すると、嫌気性バクテリアの繁殖の原因になる。

 

i-TOOLナノブースターは、微細なナノバブルをクーラント内で発生させることで嫌気性バクテリアの繁殖を抑制し、クーラント腐食を遅らせる効果が期待できる。

面倒なクーラント処理の回数を削減したり、腐敗臭などの不快な臭いを抑制したりする効果があり、工場環境の改善及びクーラントの長寿命化に効果が期待される。工作機械や洗浄機の配管に直接組み込んで使うことが出来る。

 

自動化と作業環境改善への取り組み

高知県という人手不足が深刻な地域で事業を展開する中、ミロク製作所は積極的に自動化を進めている。同社が目指す自動化は、工具や加工条件の見直しによる生産性の向上だけでなく、機械の稼働率を維持し、停止時間を減らすことも重要な柱としている。クーラント劣化に伴う交換作業で機械が止まり製造が中断していては、本末転倒だからだ。

さらに、作業者の負担軽減にも力を入れており、これにより従業員が本来の業務に専念し、より高い付加価値を生み出せる環境作りを目指している。このような取り組みを支える上で、IZUSHI製品は作業環境の改善に欠かせない存在となっている。

 

 

 

 

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