改善事例
-
加工改善 - 2024/10/24
配管がブレない!切削油の優れた直進性で作業効率アップ
ゼロ精工株式会社は兵庫県尼崎市に本社工場を設立し空洞化が叫ばれる日本の製造業において、超精密な高品質部品の国内製造にこだわり続けており、積極的に設備投資も行い海外メーカーに負けないものづくりを行っている。
日本が誇る高い品質
主な製品としては、航空・宇宙・防衛関連精密部品や油圧機器部品の生産をしている。品質マネジメントシステムJIS Q 9100の認証も取得しており、徹底した品質管理のもとで航空機に使用されている熱交換器、消火装置、脱出装置などの様々なパーツの製造を行い、防衛関連においては砲弾の信管部品や誘導弾に使用する小物部品などの製造を行っている。そして、世界で認められている日本の精密油圧機器の中でも重要機能部品とされる各種コントロールバブルの製造を行っている。特に熱処理後の超精密仕上げなどを得意としており、精度要求の高い真円度、円筒度、面粗度等にも対応できる高い技術力を持ち合わせている。
配管の曲げ作業に課題
半導体製造装置向け部品、油圧部品を複合旋盤にて加工する際、ワークと刃物の間にクーラント液を吐出し、切削による熱を抑制している。 従来まではクーラント液の供給には銅配管を曲げて結束バンドで固定して使用していたが、遊びがありぐらついていた。圧力は2MPaと決して高くないが、切り屑が飛んで配管に当たり方向が変わったり、刃具の出代が変わると再度パイプの曲げ作業が発生し、調整にも時間を要してしまうことに悩んでいた。また、海外メーカーのホースや継ぎ手も使用したが規格が合わず選定に苦労したり、工具を変えるたびに向きの調整を行っていた。
それをi-TOOLクーラントホースに切り替えることで曲げ作業が無くなり作業の効率化を図ることができ、切削油の直進性が向上。 またサイズがたくさんあるため選定がしやすくなった。
ゼロ精工株式会社の新たな取り組み
現在、商品化を目指している金管尺八は素材にマグネシウム合金を用いている。扱いが難しいが金属では最軽量で今後、自動車や航空機での採用が増えると見込んでおり、尺八製作で蓄積したノウハウを生かし、成長・発展につなげていく。